「ハリー・ポッターと賢者の石」12.1.30(13.12.2加筆)

J.K.ローリング・作/松岡佑子・訳(静山社・刊/1900円)

本屋さんで平積みになっていたので、(お客の目につきやすいように新刊等を表紙が見えるように手前の台に置くこと、私は以前、絵本の出版社に勤めていたことがありますが、本屋さんに行くと、よく自社の本を勝手に平積みにしていました)つい買いました。現代風なので取りつきやすく、1日で読み終えました。
ストーリーは、赤ん坊の時に両親を亡くしたハリー・ポッターが11歳になった時、魔法使いの国から使者がやってきて、魔法の国の寄宿舎で魔法の修業に励むというお話です。
イメージとしては、「魔女の宅急便」をスリルとサスペンスで味付けしたという感じで、結構面白かったです。魔法使いが出てくるお話としては、「ゲド戦記」が格調が高いと思いますが。

昨日(13.12.1)映画を見ました。毎月1日はワーナーマイカル高松のファーストデー割引なので、1000円で見ることができました。映画は原作を忠実に再現しているので、原作を頭の中で確認しながら見ていたという感じでした。ロンドンの異次元ワールドで魔法の杖を買う場面とか、本を読んで想像していたとおりでした。クィディッチ(空中でするサッカー)の場面は映画ならではの迫力でした。また、映像があるため、登場人物の区別がよくわかり、物語を余裕をもって楽しめました。欲を言えば、上映時間の限界があるためか、人物の性格描写が薄くなっていることと、原作を忠実に再現しようとしているため、ストーリー展開がぎこちなくなっているように思えました。原作を読んだ人も、読まない人も、そこそこ楽しめる映画になっていると思います。


「かがわのあそび場」12.5.24

高松リビング新聞社・刊/1000円

香川県内の比較的大きな公園を中心に紹介しているガイドブックです。遠足の候補地を見つけるために、連休の前に買いました。無料か、入場料程度でゆったりとすごせる遊び場の紹介が多いです。以前に行って、あまり整備されていないという印象だった公園が、このガイドブックを見ると、その後、整備されて、良くなったらしい、とか、なかなか内容は充実しています。あさって、瀬戸大橋記念公園に遠足に行く予定です。


「影との戦い(ゲド戦記1)」

ル・グウィン・作/清水真砂子・訳(岩波書店・刊/1000円)

ゲド戦記は最近第4巻が翻訳されましたので、全4巻となりました。もとは「岩波少年少女の本」として刊行されたのですが、その中の第1巻の「影との戦い」のみ、大人向け(ふりがなが少ない)の文庫(同時代ライブラリー・岩波書店)になっています。「すべての者(物)には、普通の名前とは別に、本当の名前があって、その名前を知ることが魔法の力の基本になっている」という哲学的な内容の深みがあります。私は4巻目はあまり好みではありませんが、4巻目が最高だという方も多いようです。児童文学が好きな方は、とにかく、この1巻目の「影との戦い(ゲド戦記1)」は読んでみてください。


「コブタの気持ちもわかってよ」

小泉吉宏・作(ベネッセ・刊/1000円)

少し長めの4コマまんがという体裁ですが、主人公のコブタの気持ちは「ケムシをうちへつれてかえったらママがとてもおこった。カブトムシをつれてかえってもおこらないのに。ボクはケムシもカブトムシもすきなのに。」という、子育てをするうえで忘れてはならない、まさに子どもの気持ちのエッセンスです。同じ作者の「てのりゾウのパズー」(ベネッセ・刊/1000円)もおすすめです。ベストセラーとなった「ブッタとシッタカブッタ」(全3巻)は2冊も読むと、これでもかというような辟易さを感じるので、1冊サラッと読むくらいがちょうどいいのではないでしょうか。


「クローディアの秘密」

E.L.カニグズバーグ・作(岩波少年文庫/500円)

NHKのみんなのうたで「メトロポリタンミュージアム」という歌にもなりました。クローディアという少女のメトロポリタン美術館での冒険が少しサスペンスぽく描かれています。児童文学の傑作のひとつといわれています。おすすめです。このお話にでてくる天使の像というのはたぶん下の図の天使だと思うのですが、読んでみてからまた見てください。

有翼の子供:噴水のための像(メトロポリタン美術館)
フィレンツェ/15世紀半ば/ブロンズ/鍍金/高さ61.5センチ
 この像を作った彫刻家が、シエナ洗礼堂のためのドナテッロが製作した天使像(1429年)を詳細に観察したことは明らかである。この像がメディチ家の誰かの依頼によって作られたという可能性もある。(メトロポリタン美術館ガイドより)


「トムは真夜中の庭で」

フィリパ・ピアス・作/高杉一郎・訳(岩波少年文庫・700円)

読んだあと、とてもさわやかな気持ちになりました。タイムトラベルのような不思議なお話です。


こんな本読みました その2へ

下記も、私のおすすめの、ぜひ、みなさんに読んでいただきたい本の解説、抜粋等です。

「センス・オブ・ワンダー」(R.カーソン・著)

「障害児のいる暮らし」(毛利子来・著)

「さよならウサギ」(寺内定夫・著)

ちょっと理屈ぽいことが好きな人はこちらもどうぞ

のぞみ幼稚園 園長 樫村文夫

tel(087)843-2107 fax(087)844-3677

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